対話と学び合いを力に要求前進めざす【2025春闘学習討論集会】
道労連・北海道春闘共闘は、「2025年北海道春闘学習討論集会」を12月7日に札幌市で開催。現場の声にこだわって要求を出し合い、職場・業種の違いを超えて交流・連帯を深める集会となりました。
道労連は2025年春闘方針として、物価高騰を上回る賃上げをはじめ、全労連の提案を受けてケア労働者の賃上げ、とりわけ「医療」分野を重点に設定して取り組むことを提起。
学習講演では、全労連国際局長の布施さんがアメリカLA教育組合の取り組みを紹介。各学校(支部)の教員組合のリーダー・責任者すらわからないような状態から、「改革派」が執行部となってから5年かけて対話とトレーニングを徹底して繰り返し、保護者もふくめて地域ぐるみでストライキを行うまでの経緯について、ドキュメント動画も交えながら学びました。
ストライキを報道するニュースキャスターが「ロサンゼルス一体が、まるで赤い大波に飲み込まれているかのようです」とコミュニティのパワーを表現していて印象的でした。たたかいの中でくじけそうになったり、あきらめそうになったり、揺れ動く気持ちは誰にでもあります。「私たちが敗北する唯一の原因は、私たち自身にある」というLA教員組合の委員長の言葉に共感が広がりました。
職場・地域・産別という3つにわかれた少人数でのグループワークは、これまでのように座長・進行・ファシリテーターを置くことをやめて、参加者同士で主体的に進めてもらう方法に変更。自己紹介の段階では緊張やぎこちなさも垣間見えましたが、話が進むにつれて笑顔がこぼれたり、盛り上がってついつい話し声が大きくなったりする場面も。
「初めての参加で『どういうことをするのか?』まったく想像がつかなかったのですが、まったく違う職場の方と組合の話をするのは楽しいですね」「なかなか春闘の実践として何をするかという所までは熟さないとしても、自由に討議することが現状を見つめ直すことにつながると思うので、無理に結論を出そうとしない運営であった点がよかった」などの感想がありました。
役員・執行部が討論の着地を「コントロール」しようという意識をあらためて、むしろ現場の実態や要求をリアルに出し合えるような環境・場づくりが重要。「説得」するのではなく現場の声を受け止めることが大切だという気づきにつながったのではないかと思います。
対話と学びを通じて、賃上げの道を現場の声できりひらく春闘にしましょう。
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